2014/07/25

一夏「鈴、おまえ顔に半額シールついてるぞ」鈴「え?」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/25(月) 23:12:35.03 ID:9TzRSGDU0
一夏「どういう了見だ? 目立とうとしてもそれは……」

鈴「あ、あれ? ホントについてる……って、あたしが付けたんじゃないわよ!」

一夏「ならさっさと取れよ……」

鈴「分かってるわよ! この……くそう、結構粘着力強いわね……! 

ペリッ

鈴「よし剥がれた!」

一夏「おお。あっ……」

鈴「どしたの?」

一夏「半額シールの下に30%引きシールが付いてるぞ?」

鈴「ええ? 何でよ!? 誰が付けたのよ!」



3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/25(月) 23:17:37.67 ID:9TzRSGDU0
鈴「もう! 酷いいたずらね!……このこの! むう……取れない……」

一夏「俺が取ってやるよ。じっとしてろ」

鈴「……お願いできる?」

一夏「ああ。全く……」カリカリ

ペリッ!

鈴「たっ!」

一夏「ごめん! 勢いよく引き剥がしたから痛かったよな?」

鈴「もう……! もうちょっと優しくしてよ……!」



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/25(月) 23:26:16.06 ID:9TzRSGDU0
一夏「すまん。さて、もう授業始まるな。そろそろ行くか」

鈴「ん……」

一夏「どうした? 俯いて?」

鈴「取ってくれてありがと」ボソッ

一夏「?」

鈴「じゃ、じゃあね!」ダッ

一夏「あ、ああ……ん? 鈴のスカートに文字プリントが……?」


【特価 在庫処分品】


一夏「……!」

一夏「おい待て鈴! おい………!」

一夏「行っちまった……」

一夏(悪戯か? いじめられてるのか鈴は?)

一夏「…………」

一夏「許せねえな」



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/25(月) 23:34:15.27 ID:9TzRSGDU0
~休み時間~

クスクス…… ナニアレ……

鈴(廊下歩いてると含み笑いが聞こえてくるなあ……なんだろ?)テクテク

一夏「おーい鈴」

鈴「なによ?」

一夏「その……スカートの文字プリントは何を狙ってるんだ? 自分でやったわけじゃないだろ?」

鈴「文字? 別にどこにもないけど」

一夏「いや、後ろだよ。ちょっと自分の部屋行って見てこいよ」

鈴「なーに? ちょっと先生に頼まれごとしてるんだけど」

一夏「いや、マジですぐ確認した方が……」

鈴「まっ、あとでね。いつでも部屋に戻れるし」



12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/25(月) 23:40:09.21 ID:9TzRSGDU0
~次の休み時間~

一夏「鈴、スカートの後ろ確認したか?」

鈴「あ、そうだった。忘れてたわ」

一夏「すぐ行ってこいよ。本当に」

鈴「あんた随分執着するのね? あ、まさかあたしのお尻ばっかり見てたんじゃ」

一夏「いや、そんな変則的なファッションしてたら嫌でも目を惹くぞ?」

鈴「やっぱり見てたんじゃない! このエロ一夏!」ポカポカ

一夏「いやいや、すぐチェックに行ってこいって」

鈴「んー。まあいいけど。そう言えばさっきから皆に見られてる気がするわね」

一夏「だろ?」

鈴「あたしの美しさに気付いたんじゃないのー?」

一夏「…………行けって」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/25(月) 23:49:34.52 ID:9TzRSGDU0
鈴「はいはい」

一夏「なあ、よければ昼休みに会おうぜ!」

鈴「あいよー」


【鈴の部屋】

鈴「もう。何だっていうのよ」ヌギヌギ

鈴「スカートに文字プリントって……」チラッ

鈴「!」

鈴「な……なにこれぇ……!? 一体誰が? ルームメイトのティナ? いや、そんなことする子じゃないし……」

鈴「本当に誰が……」

鈴「……」

「30%引き」「半額」「在庫処分品」

鈴「うぅ……」ポロッ

鈴「くっそう……なんか……無性に悔しい……」ポロポロ



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/25(月) 23:57:27.79 ID:9TzRSGDU0
鈴「悔しいのに……すっごく腹が立ってるのに……涙が止まらない……
  すごく悲しい気分になって……心の傷を抉られた気分になる……!」ポロポロ

鈴「もうこんなの穿けないじゃない! 安くないのに! もう!」グシグシ

鈴「着替えないと。もう、なんでこんなこと……」ゴソゴソ

鈴「!」


「奉仕品」「セール品」「40%OFF」

鈴「あ、あれ? あれもこれも全部プリントされてる?」

鈴「な、なんでぇ……? 制服全部駄目になってるじゃない……」

鈴「しょ、しょうがない……ジャージ着よ……」

鈴「………………!?」


【MADE IN CHINA】


鈴「学校指定のは日本で作ってるんじゃなかったっけ……」

キーンコーンカーンコーン



21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 00:02:44.65 ID:9TzRSGDU0
鈴「あ、予鈴だ! 急いで行かないと」

鈴(でも、あたしってあのスカート穿きながら廊下歩いてたわけよね……)カアァァァァ

鈴(バッカみたい! なにが「あたしの美しさに気付いた」よ! 良い笑い物じゃない!)ジワッ

鈴「あ、あれ? また涙が……くそう、教室に戻らなきゃいけないのに……!」

――――――

―――



【昼休み】

鈴「…………」ドヨーン

一夏「おう鈴。ジャージに着替えたのか」

鈴「…………」



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 00:07:57.31 ID:6mql3W0g0
一夏「ど、どうしたんだ?」

鈴「色々疲れたわ……」

鈴「遅刻して怒られるわ、制服を汚しちゃいましたって言ってもジャージを着てきたことを叱られるわ……嫌よ、もう」

鈴「あたしだって制服着たかったわよ! でも替えのやつも変な表記入ってるから着られなかったのよ!」ボロボロ

一夏「な、泣くなよ? でもどうしてこういうことに?」

鈴「あたしが教えて欲しいわよ!!」



31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 00:15:26.98 ID:6mql3W0g0
一夏「誰かからそういうことされる心当たりは?」

鈴「ないわね……ルームメイトはいい子だし、クラスの皆にも特に恨まれるようなことはしてないわ」

鈴(箒たちはライバルだけどかけがえのない仲間でもあるし、間違ってもこういうことに手を染めるような連中ではないはず)

一夏「しっかし、エグいいじめだな。おまえはこういうことには強そうだけど」

鈴「ま、まあね。こんなのへっちゃらよ」

鈴「………」

鈴(何強がってんのよ!? 今でも思い出すと涙目になるのに)ジワ

一夏「お、おい」

鈴「ご、ごめん。ちょっと化粧直しに……」ダッ



38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 00:24:27.12 ID:6mql3W0g0
一夏「やっぱさっきのは悔し涙じゃねえよな。気丈そうだけど鈴も普通の女の子なんだ……」

箒「一夏、こんなところにいたか」

シャル「さっき鈴と話してたね? どうしたの?」

セシリア「今日はあまりこちらの教室にも来ませんし……心配しますわ」

一夏「うーん……実はな……」


――――――

―――



一夏「ってわけなんだ」

箒「なんだそれは!? あまりに卑劣な……!」

セシリア「鈴さんがそんな目に遭っていたなんて」

シャル「…………」



ラウラ「フランクフルトはうまい」モグモグ



45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 00:32:02.60 ID:6mql3W0g0
箒「そ、それで!? 最近あいつの身に何か変わったことがなかったか?」

一夏「いいや。俺は昨日の放課後模擬戦やったぐらいで、そのときはいつもと変わらず見えたな。
   おまえらはなにか気付かなかったか? よく俺抜きで集まってるけど」

セシリア「わたくしはこれといって異変は伺えませんでしたが」

箒「鈴は昨日まではいつも通り活発だったと思う……」

シャル「……………ラウラは?」

ラウラ「ん? 鈴がどうかしたのか」モグモグ



46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 00:39:02.96 ID:6mql3W0g0
一夏「おいおい……」

箒「全くラウラは……口周りを汚して」フキフキ

ラウラ「んっ」フルフル

セシリア「ねえ、シャルロットさん、あなたはなにか―――」

シャル「僕、ちょっと鈴のとこ行ってくるよ。お手洗いにいるんだよね?」

一夏「え」

シャル「ちょっと二人でお話ししようかなーって」

箒「なら、私たちも」

シャル「皆でぞろぞろ行ったら注目浴びちゃうでしょ? 鈴も周りに知られるのはきっと嫌なんじゃないかな?」

シャル「大丈夫。僕は結構人の話を聞くのが得意だから」

一夏「そっか。確かにシャルが適任かもな」



49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 00:43:33.59 ID:6mql3W0g0
シャル「うん、任せといて」

箒「うむ……確かにシャルロットは伝え方や聞き方がうまい」

セシリア(でも、シャルロットさんの目が少し暗くなっているような気がしますわ)

一夏「ああ、頼む」

ラウラ「ふう食べ終わった……で、なんの話だ?」



54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 00:52:40.87 ID:6mql3W0g0
【女子トイレ・個室】

鈴「うっ……うっ……ううううぅぅ……!」ポロポロ

鈴「くそう……もう!………なんで、こんな、目に……」ポロポロ

鈴「ひっく……ひっく……ぐすっ……ぐすっ……もう嫌ぁ……!! こんな学校来るんじゃなかった……!」


ポタポタ…… ポタポタ……


鈴「なに……この足元の水溜まり……あたし、こんなに涙流したの……?」

鈴(あたしって弱虫で泣き虫だったんだ……いや、誰より分かってたはずじゃない)



56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 01:00:25.63 ID:6mql3W0g0
鈴(全っ然いいとこ見せれてないしね……皆や一夏の前で無様な負け姿晒したり、肝心なときに殆ど活躍できなかったり)

鈴(おまけに離婚した一般人家庭っていう胸張れないとこに生まれ育ったし……)

鈴(皆ずるいよ……世界的に有名な博士の妹だったり、貴族の家柄だったり、大企業の令嬢だったり、軍のエリートだったり……)

鈴(あたしだけそこらでバラ売りされてるような庶民だって知ってるわよ! あの子たちといるのは場違いだって……)

鈴(でも……)


―――鈴じゃないか!


鈴(一夏は諦めきれない!)



62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 01:05:05.33 ID:6mql3W0g0
鈴(あいつはこの学校で初めて会ったとき、あたしのことを覚えててくれてた!)

鈴(一夏と一緒にいると、どんどん昔のいい思い出が甦ってきたり、全然変わってないことが嬉しかったりで……感情が高ぶるのよ)

鈴(でも、やっぱり……あたしなんかじゃ……)

コンコン

シャル「鈴、いる?」

鈴「シャル!? な、なんで?」

シャル「一夏から君のこと聞いてさ……ちょっとお話したいなと思ったんだ」



71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 01:14:12.87 ID:6mql3W0g0
鈴「聞いたの!? そ、そんな……」

シャル「鈴! 落ち着いて!」

鈴(恥ずかしい! 知られちゃった……!)

シャル「まず出て来てよ!」

鈴「嫌よ……! ほっといて……!」

シャル「僕も同じようなことあったんだよ! 同じ目に遭った仲間をほっとけるもんか!」

鈴「え!?」



セシリア「…………!」

箒「なっ……!」

ラウラ「なぜトイレに入ってはいけないんだ?」



75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 01:20:44.13 ID:6mql3W0g0
鈴「…………」

シャル「ねえ! お願い!」

鈴「…………!」


ガチャ


シャル(良かった……)

鈴「シャルロット。あんた、さっきの言葉は本当なの?」

シャル「うん、外はまだ皆いるし、放課後に話すよ。まずここから出よ?」

鈴「ええ」

ラウラ「そうだ。早く出て来い」

鈴「え……ラウラ!」

箒「おいラウラ! 一人で行くな! あっ……」

セシリア「あら!」

シャル「皆聞いてたんだ……」

鈴「あんたたち……」



78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 01:30:00.84 ID:6mql3W0g0
ラウラ「セシリアがシャルロットの目が変だった気がしたと言ってちょっと見てくると行ってな」

箒「私も心配だったから同行させてもらった。ラウラも私と同じだ」

鈴「もう……いっつもこうなるのよねー」

鈴「でも、心配してくれてありがと!」

セシリア「礼には及びませんわ!」

箒「私たちは鈴には元気でいて欲しいだけだ」

シャル「…………」

ラウラ「シャルロット、どうかしたのか?」

シャル「え、別にどうもしないよ?」

ラウラ「違うな。箒たちを見つめる目には深い温かみのようなものがう窺えたぞ。
    セシリアが言っていたときの視線とはまた違う」

シャル「! 君もセシリアと同じように気付いていたんだ」

ラウラ「当たり前だ。箒は分かっていたがどうか知らんが、悲しみの気配は察知したようだな」



79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 01:41:50.17 ID:6mql3W0g0
シャル「そっか……なら、皆に話してもいいかな」


~放課後~

シャル「鈴、僕も同じようなことがあったと言ったよね?」

鈴「うん。どういうこと?」

箒「こういったことは普通に起きることではないだろう?」

シャル「僕もあまり人に言えるような出自じゃなくてさ。でも、皆を信頼してるから話すね」

セシリア「ええ。ご安心ください」

ラウラ「話せ」

――――――

―――



シャル「……これが全部」

箒「なんだ。そんなことか」



80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 01:45:37.34 ID:6mql3W0g0
セシリア「ただ、正妻の子でなかったというだけでしょう? シャルロットさんの素晴らしさをいくらかも減じるものではありませんわ」

ラウラ「シャルロットよ。私は試験管から生み出されたが、皆といると、その、なんだ? 楽しい……ぞ? そんなことは全く気にしないからな」

シャル「…………」

シャル「ありがとう。皆」

鈴「でも、あたしに起こったような出来事とどういう関連があるの?」

シャル「僕も自分のことで悩んでてさ。一夏に認められて段々苦しみも薄くなっていったんだけど」

シャル「『自分は妾の子』とか『普通の人間じゃない』とか……結構コンプレックスに感じててね」



84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 01:57:30.63 ID:6mql3W0g0
鈴(あたしも生まれや学校に来てからのことで悩んでた……)

シャル「でも、一夏のことを好きになっちゃって……
    その気持ちと、でも自分じゃ駄目だっていう気持ちがせめぎ合っているときにさ、鈴みたいなことが起こったんだ」

鈴「顔や服に値下げ表示がされたってこと!?」

シャル「うん……信じられない話だけどさ」

シャル「ほら、専用機のISって経験や記憶から新しい武装を作り上げたりする機能があるじゃない?
    それは多分もともとコアにあった能力だし、操縦者の特性を汲み取るシステムも編みこまれている」

箒「うむ」

シャル「そのコアが入ったISを僕らは待機形態にして普段から身につけてるでしょ?
    持ち主の思いを実在化させるために、変に現実に出力したんじゃないかっていうのが僕の仮説」

セシリア「突飛な話ですわねえ……でも確かにドッペルゲンガーなどまだまだ解明されていない謎がありますし、ISコアも殆どブラックボックスですし……」

箒「現実にシャルと鈴の身に起こったんだ。考察は後に回して、解決策を探ろう」



87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 02:09:08.39 ID:6mql3W0g0
箒「シャルロット、おまえの場合はどうしたら現象が止まったんだ?」

シャル「あまり悩まなくなったからだと思う。一夏が僕を認めてくれて、皆とも打ち解けて……いつの間にか止んだんだ」

ラウラ「じゃあ鈴はどうすればいいんだ? 何か悩みを抱えていると言うのか?」

鈴「…………!」

シャル(僕のときは自分で勝手に悩んで勝手に解決したから、具体的にどうすればいいかなんて分からない)

鈴(全然いいとこ見せられてない……皆凄いのにあたしだけ庶民……場違いの勘違い女……)

鈴「ごめん……ありがと……それだけ聞いたら十分。あたしも自分でなんとかするわ」

箒「おい、鈴……」



90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 02:19:07.40 ID:6mql3W0g0
鈴「いいからっ!」

セシリア「鈴さん!」

ラウラ「どうする?」

シャル「うーん……」

シャル(値下げ表示は多分好きな人に相手して欲しい気持ちの表れかも知れない……
    でも鈴は一夏が好きなんだろうけど、鈴に自分の価値を認めさせることはしてあげれてないんだろうね)

ラウラ「追うか?」

セシリア「もちろん……で、あれ、箒さんは?」

シャル「え? いない……」



91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 02:29:59.67 ID:6mql3W0g0
鈴「はあ……はあ……走って逃げちゃった……」

鈴(皆の前では明るく振舞おうと決めてるのに……ばらすなんてできないよ……)

箒「鈴!」

鈴「箒……」

箒「急に走り去るから驚いたぞ。皆が待っているから帰ろう」

鈴「だから、あたしが自分でなんとかするって言ったじゃない……」

箒「おまえ、別れ際に消え入りそうな表情を浮かべていたな。いつもの鈴からは想像できないような」

鈴「!」

箒「私も心配になってしまって、たまらずおまえを追い掛けてしまったという訳だ」



92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 02:36:04.99 ID:6mql3W0g0
鈴「…………」

箒「なあ、鈴……」

鈴「ほっといて。ちょっと一人になりたいの」

箒「そ、そうか」

鈴「…………」

鈴「箒、心配してくれてありがとう」

箒「いやいや。私はおまえに助けられたからな」

鈴「あたしが? なんかしたっけ?」



94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 02:43:31.09 ID:6mql3W0g0
箒「福音戦のとき、私に檄をいれてくれたじゃないか! それで私は奮い立つことが出来たんだぞ?」

鈴「あ、そっか」

箒「いつも私たちを盛り上げてくれるじゃないか、おまえは」

鈴「…………うるさいだけじゃない?」

箒「そんなことはないぞ! なあ、鈴。苦しんでいることがあるなら、私たちを頼ってくれていいからな?」

セシリア「わたくしからもお願いしますわ」

鈴「あっ……」

セシリア「あなたとは何かと縁がありますからね。身近な友人の笑顔の下に隠していた思いに気付けなかったとは……
     このセシリア・オルコット、目を見誤りましたわ」



96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 02:51:38.53 ID:6mql3W0g0
鈴(箒………セシリア………そう言えばあたしなんかのことを心配してくれて集まってくれたのよね)

シャル「あ、いた!」

ラウラ「全く、手間をかけさせるやつらだ」

鈴(シャルも自分の身の上話を打ち明けてまで協力してくれようとして……)

ラウラ「どうした鳳鈴音よ。その目の色はなんだ? 普段より生彩を欠いているぞ?」

鈴(そっか……)

鈴(あたし、すっごく良い仲間に囲まれてたんだ……)ジワ

鈴「ぐすっ……あ、ありがと……」



98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 02:59:04.78 ID:6mql3W0g0
「りーん!」

鈴「!」

一夏「どうだ? 誰がやったか分かったか!?」

鈴「へ?」

一夏「そうだ! 服の汚れを部分的に消す方法やシールを綺麗に剥がす技術を調べてきたんだ!」

鈴「一夏」

一夏「参ったぜ。昼休みっきりおまえに会えなくてさー。皆も放課後にどっか行っちゃうし、心配したんだぞ?」

鈴「ねえ、一夏……あたしってショボイと思う?」

一夏「おまえが? なんで?」



100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 03:07:08.42 ID:6mql3W0g0
鈴「だってあたし、この学園に来てからあんたにカッコ悪いところばっかり見られてる気がしてさ」

一夏「へ? そうかあ? おまえはすごいと思ってたけどな」

鈴「な、なんで?」

一夏「だって、俺たちの中学辞めて向こうに渡ってからたった一年で代表候補生になったんだろ?
   並みの苦労じゃないし、俺も見習わなきゃなーって考えてたんだが……」

鈴「!」ピクッ

一夏「おまえの明るさには元気付けられるし、いないと寂しいぞ?」

鈴「!!」カアァァァァ

箒「………」

シャル「………」

ラウラ「………」

セシリア「………」



102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 03:11:56.73 ID:6mql3W0g0
鈴「本当に……?」

一夏「本当だぜ。だからおまえに起こったことで憤ってるんじゃねえか。絶対に犯人見つけてやるよ!」

鈴「あ、そのことは大丈夫……」

一夏「え、いいのか?」

鈴「うん、もう心配しなくていいから……」

一夏「良かったぜ! 犯人は誰だったんだ?」

鈴「だから大丈夫だって! 聞いてくんなー!」



箒「まあ今回くらいは……」

セシリア「鈴さんにお譲りしますわ」

ラウラ「ふん」

シャル(僕は一夏の優しさに惹かれたんだよなあ……)



104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 03:20:03.44 ID:6mql3W0g0
一夏「うーん、でもなあ……皆、鈴の言ってることは本当か?」

箒「ああ。鈴の言うとおりもう大丈夫だと思う」

セシリア「もう同じことが起こることはないでしょう」

鈴「さ、皆! ご飯でも食べに行こうよ! 今日のナイトディナーは中華料理だったはずよ!」

シャル「うん、いいね!」

ラウラ「もうそんな時間か」

――――――

―――





106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 03:26:58.78 ID:6mql3W0g0
~その日の就寝時間前~

鈴(ふふ……一夏のやつ、あたしのために色々走りまわってくれたんだね)

鈴(嬉しいな……あたしももっとしゃんとしないと! あの気持ち良いライバルたちに申し訳が立たないわ)

鈴「でも、半額表示は傷ついたなあ……はは……自分の心が生み出したものだとはいえ。
  この表示は『問題あるけど安くするから貰って下さい』ってこと……だよね」

鈴「…………」

鈴「制服はあったわね。あ、ホントだ。スカートの表記が消えかかってる……」

鈴「よーし」

カチャ カチャ キュッキュッ

鈴「にしし~~完成!」



107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/06/26(火) 03:39:55.35 ID:6mql3W0g0
鈴「…………見えないところに縫いこんでるから大丈夫よね?」

鈴「よしよし……うん、いい感じ。ささやかな反抗よ」

鈴「明日はこれ着ていこ……」

鈴「…………」ポッ

鈴「い、いいや……寝ちゃおっと……」

鈴「うーん……」

鈴(やっぱり……【予約 織斑一夏様】なんてタグを付けちゃうなんて、やりすぎたかなあ……?)


おしまい